縁起を担ぐのれんの大きさとはsince 2015.12.18-2024.05.09
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のれんをオーダーメイドする際は、横サイズと縦サイズを指定する必要がありますが、
横サイズについては入口のドアや扉を覆う程度に設定にすれば良いので、サイズ自体を決めるのは難しいことではありません。
しかし、巾数の決め方については慎重に選ぶ必要があります。
のれんは、何枚かの布に分かれており、切れ目の上四分の一ほどの部分が縫い合わされていますが、
オーダーメイドする際は布数(巾数)も指定しなければなりません。
巾数は見た目とともに、くぐりやすさなどの機能性も左右する重要な要素となりますが、
昔からの伝統的なのれんの場合は奇数に設定するのが一般的です。
奇数は余りが出る数、つまり余裕があるという意味から商売には縁起が良い数字とされています。
加えて、奇数にすると中央部に切れ目がこないので、見た目的なバランス感やロゴなどを中央部に印刷できるという機能性も兼ねています。
そのため、特別な理由がないのであれば巾数は奇数に設定するのがおすすめです。
また、一枚の布の幅は約34cmに設定するのが一般的なので、
巾数は入口のドアや扉の幅を34で割った結果に近い奇数に設定すると良いでしょう。
ただし、苦を連想させる9は避けた方が良いとされているので、縁起を気にする方は注意しましょう。
暖簾の長さは、横サイズと異なり自動的に決まるものではありません。
そのため、長さについては様々な項目を考慮した上で決定する必要がありますが、
暖簾の標準的な長さは約113cmで、
この半分ほどの57cm以下の長さのものを半のれん、
1.5倍の160cm程度の長さのものを長のれんと言います。
標準的な長さのものは、温泉や銭湯などの入浴施設、織物店などで使われることが多く、
57cm以下の長さのものはラーメン屋や蕎麦店、
すし屋などの飲食店で使われるケースが多いです。
長さが短いものが飲食店で使われることが多いのは、外からでも店内の様子が見えるようにするためです。
一方で、長のれんは出入口を隠したい場合や日よけ目的で使用したい場合に適しています。
また、長のれんは印刷できる面積が大きいため、看板のような広告宣伝ツールとして活用することも可能です。
このように、暖簾の適切な長さは個々の状況によって変わってくるので、
設置場所やデザイン、店内の様子を見せたいのか、日光を遮りたいのかなど様々な要因を考慮して決定しましょう。
なお、日よけを目的とする場合は日よけ専用のものを使うのがおすすめです。
日よけ専用の暖簾は、上部だけでなく下部にもチチが設けられているため効率的に日光を遮ることができます。